交通事故後心因反応(障害等級)

 今回は交通事故後心因反応で障害等級が問題になった事例について少し考えてみようと思います。

 本件では傷病名が経過とともに変遷している。すなわち、交通事故による心因反応・慢性心因反応・抑うつ状態で精神病の病態を示す・高次脳機能障害と変遷します。

 ここで慢性心因反応は神経症の範疇に属すると判断されていることから、障害年金の対象に含まれないのではないかが問題になっています。

 裁決例では自覚症状として、物忘れ、不眠、意欲低下、理解力・判断力低下、歩行障害、幻覚妄想、自傷行為、易刺激性、易怒性、焦燥感、パニック発作等多彩な症状を示している。

 検査結果では頭部MRIでは軽度虚血性変化を認め、脳血流SPECTで血流の低下を認められ、障害の憎悪・寛解はないと判断されている。

 とすると傷病名は経過観察とともに変遷しているが高次脳機能障害と認められる。

 このように医師が経過観察とともに傷病名を変えることはよくあることで神経症の症状か、精神病の病態を示す症状かの判断は極めて難しいと思われる。そのため最終的に高次機能障害と判断したものと思われる。

 従って障害年金の認定対象と認められました。