網膜色素変性症(初診日)

 今回は網膜色素変性症で初診日が問題になった事例について少し考えてみようと思います。

 事例は日付が白抜きのため正確にはわからないのですが、20歳を超えて盲学校に入学した際の診断書を根拠に初診日を認定しているが、請求人はそれより前の厚生年金被保険者中に初診日があると主張し争っています。

 ここで初診日の証明資料は直接診療に関与した医師または医療機関が作成したもの、またはこれに準ずるような証明力の高い資料でなければなりません。

 そして初診日とは障害の原因となった傷病につき始めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいう。障害の原因となった傷病の前に相当因果関係があると認められる傷病があるときは最初の傷病の初診日をもって障害の原因となった傷病の初診日とする。

 本件での争点は提出されている受信状況等証明書と第三者証明を合わせて請求人主張の初診日を認定できるかになります。

 まず受信状況等証明書はカルテ廃棄のため受診の事実のみの証明で、いかなる傷病で受診したかは不明である。

 これを補うものとして第三者証明が1通ある。

 ここで受信状況等証明書を記載した病院が総合病院の場合は内科にかかったのか、整形外科にかかったのか特定できない。これに対し眼科のみの病院ならば眼科疾患であることは特定できる(厳密に言えば違う)。

 次に第三者証明であるが客観証拠とともに提出し、両者の間に矛盾定食がなければ一応間違いはないといえる。それでも任意規定とされていることから否定することもできるが。しかし私も見てきたが請求人の影響下で作成される場合もある。これが第三者証明を使えなくする原因である。

 では受信状況等証明書との間に矛盾抵触は生じないのであろうか。

 受信状況等申立書が証明するものが病院へ行った事実であるのならば矛盾はない。これに対し眼科にかかった事実を証明するためには病院が眼科専門の病院である必要がある。そしてそこで網膜色素変性症で病院へ通院した事実は証明できない。これは推測の域を出ないということになる。

 この点については別途証明する必要がある。

 とすると第三者証明1通だけでは認定することはできないと考えられる。

 結局診断書記載の初診日が認定されました。