代謝疾患による障害

食事をして体内に取り入れた食物は代謝され身体やエネルギーに変換され、その過程において合成と分解が平衡を保っておりこの平衡が崩れた状態を代謝疾患という。

代謝疾患は糖尿病・脂質異常症・尿酸代謝異常・骨粗鬆症などがある。このうち障害認定の対象になるのは糖尿病が圧倒的に多いので糖尿病の基準を検討する。

ここで糖尿病はインスリンの作用が不足し慢性的な高血糖状態を示す疾患である。このため血液中の血糖値が高くなり細胞のエネルギー不足・高血糖状態による全身組織の障害が引き起こされる。

それゆえに合併症が生じることになる。そして合併症ははそれぞれの障害の基準で判断されることになる。

①糖尿病性網膜症は「眼の障害」

②糖尿病性腎症は「腎疾患による障害」

③糖尿病性神経障害で激痛・著名な近くの障害・重度の神経障害のあるものは「神経系統の障害」

④糖尿病性動脈閉塞症(閉塞性動脈硬化症)で運動障害を起こしているものは「肢体の障害」

合併症のないもので血糖が治療、一般生活状態の規制等によりコントロールされているものは障害認定の対象にならない。

ここでコントロールの不良とはインスリンに治療時におけるHbA1c及び空腹時血糖値を参考にすることとし、HbA1c8,0%以上(健常者5,2%以下) 空腹時血糖値140mg/dl以上の場合をいう。