障害年金 肺癌(障害認定日)

 今回は肺癌で障害認定日が問題になった事例について少し考えてみようと思います。

 ここで障害認定日とは障害の程度の認定を行うべき日を言う。初診日から1年6月経過後、またはそれ以内で傷病が治った日(症状固定を含む)をいう。傷病が治った日とは、医学的に治った日、またはその症状が固定し長期にわたって疾病の固定制が認められ医療効果が期待できなくなった状態を言う。

 本件において初診日1年6月経過前であることから症状の固定制が認められるか否かが問題になる。

 そしてこのときの状態は右胸膜播種を認めstageⅣの進行肺癌である。治療法としては手術・化学療法・放射線療法があるが、請求人の場合化学療法の適用である。

 進行肺癌に対する多剤併用療法による全身化学療法は治療延命効果が十分期待できるものとなっている。

 すなわち進行肺癌に対する化学療法の効果は医学統計上からはある程度予測できるものとなっているにしても、ここの症例に対する具体的な治療効果は予測することができない。すなわち治療の実施後に初めて医療効果が期待し得ないかどうかが判断可能となるのである。

 とすると治療開始前に医療効果が期待し得ない状態になったと認めることはできない。

 従って障害認定日と認めることはできない。

 本件では初診日1年6月後に再度障害年金を請求すべきことになる。