細菌感染症の話題が尽きない。とくに大きな話題を提供してくれたのはエボラ出血熱であろう。ではエボラ出血熱にかかったら障害年金が出るのであろうか。
ここで障害年金は何かをおさらいしてみると老齢年金が出る前に労働能力が失われた場合の生活保障である。ならば障害年金支給要件を満たせば支給されるはずである。
エボラ出血熱はエボラウイルスに感染することにより発症する。エボラウイルスは感染者の体液などに接触することにより感染する接触感染である。
アフリカでは死者を葬るときにスキンシップをはかる風習があり感染の拡大をもたらせてしまった。そしてその拡大を防ぐための懸命の研究により動物実験の段階ではあるが100%抑え込むワクチンが開発されたとの情報もある。エボラを封じ込めるときは時間の問題であろう。
ただし障害年金が出ると期待してはならない。障害年金は原則として初診日から1年6ヵ月を経過しなければ支給されない。1年6カ月後に障害等級に該当していなければならない。エボラ出血熱は迅速かつ確実に人の生命を奪う感染症のためこのような期間は待てないのである。
そこで健康保険の出番である。国家を挙げて制圧をしなければならない感染症に適用がなければ封じ込めることはできない。かといって大流行する事態になればすべて国家予算で賄わなければ封じ込めることはできないであろう。しかし予算は有限である。
とするとエイズのように長期疾病療養者のような制度を作って1万円で済ませるのであろうか。いやいやエボラは短期決戦なので3割負担と高額療養費で賄われるのかもしれない。
財布の中身はいつでも多くしていたいものです。