外国人と国民年金

外国人とは日本国籍を有しない者のことである。そして憲法第三章は「国民の権利及び義務」としている。とすると外国人に人権を保障しないのであろうか。

ここで人権とは人が人であるがゆえに当然に有する権利である(人権の前国家性)。そして憲法は国際協調主義をとる。ならば外国人の人権も当然に認められるべきである。

しかし憲法は国籍(10条)を前提として考えている以上外国人の人権は権利の性質上可能な限り認められると考える。

憲法は国民主権を前提に考えていることから国政選挙についてはその結果について最終的に責任を負える国民にのみ認められるべきであろう。

また性ぢ的意思決定に影響を及ぼすような表現活動も制限されるべきであろう。

これに対し地方選挙は住民の身近な問題に限定され法律の留保法律の範囲で認められている。ならば法律で認めるのならば外国人に地方選挙権を認めることも可能となろう。

これらとは異なり社会権(福祉国家の理想に基づき社会的経済的弱者を保護し、実質的平等を実現するために保障されるにいたった人権)は原理的には外国人には認められる。ただし社会的経済的弱者の保護は所属する国が行うべきであり、また予算の問題もあることから第一には保障し、第二に外国人という対応となろう。

もっとも日本に住所を有し国民同様に税金を負担しているものについては国民と同様に扱うべきである。

では国民年金について考えてみます。

ここで外国人であっても日本に住所を有し20歳以上60歳未満で外国人登録法について登録しているものは被保険者となります。

被保険者となることによって保険料を払い込む義務が発生するが老齢・障害・遺族年金などを受給する権利が発生します。

また、滞在期間が短い外国人には脱退一時金の制度が用意されています。

さらに社会保障協定を締結している国とは通算制度・二重加入防止の制度が定められています。