変形性膝関節症

膝関節は足の関節の中でも負担が大きい。たとえば歩くだけでも体重の3~8倍が膝にかかり、スポーツなどで繰り返すことによりさらに負担は増える。それに加齢・体重の増加などの要因も加わって痛みが生じる。

変形性膝関節症では疼痛・可動域制限・膝関節変形・大腿四頭筋委縮などの症状が現れる。

障害年金は労働能力の喪失の有無を判断する材料として可動域制限と筋力の低下を見る。

膝の参考可動域は屈曲(130度)、伸展(0度)でみます。

 【1級】

1 両下肢の用を全く廃したもの⇒両下肢の3大関節中それぞれ2関節以上の関節が全く用を廃したもの

①不良肢位で強直しているもの(不良肢位強直とは生活上不便な形で関節が固定されることをいう)

②関節の他動可動域が参考可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの。

③筋力が著減または消失しているもの

 【2級】

1 一下肢の用を全く廃したもの⇒一下肢の三大関節中いずれかに関節以上の関節が全く用を廃したもの

2 両下肢の機能に相当程度の障害を残すもの⇒たとえば両下肢の三大関節中それぞれ1関節の他動可動域が、参考可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの

 【3級】

1 一下肢の三大関節のうち2関節の用を廃したもの⇒関節の他動可動域が健側の他動可動域の2分の1以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すもの。

2 1下肢の機能に相当程度の障害を残すもの⇒たとえば一下肢の三大関節中1関節が不良肢位で強直しているもの

3 両下肢に機能障害を残すもの⇒たとえば両下肢の三大関節中それぞれ1関節の筋力が半減しているもの。

4 一下肢の三大関節中1関節以上に人工骨頭又は人工関節を挿入置換したものや両下肢の三大関節中1関節以上にそれぞれ人工骨頭又は人工関節を挿入置換したもの

 【障害手当金】

1 1下肢の三大関節のうち1関節に著しい機能障害を残すもの⇒関節の他動可動域が県側の他動可動域の3分の2以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すもの

2 一下肢に機能障害を残すもの⇒たとえば一下肢の三大関節中1関節の筋力が半減しているもの