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心臓2

基本的には心疾患による障害は慢性心不全の状態を評価することにある。しかし大動脈疾患は特殊な場合を除いて心不全を呈することはなく完全な治癒は望める疾患ではない。そのため原則として3級に認定されることになる。

まず大動脈瘤とは動脈の壁が障害され血圧に抵抗しきれない結果動脈が部分的に拡張した状態をいう。そして胸部(上行・下行)大動脈だけではなく胸腹部大動脈も対象となる。大動脈は嚢状のものは大きさを問わず、紡錘状のものは正常時(2.5~3㎝)の1.5倍以上のものをいう。

次に大動脈解離について考える。血管は内膜・中膜・外膜の三層構造となっており内膜に亀裂が生じ中膜内に血液が流れ込み大動脈壁が中膜のレベルで動脈走行に沿って二層に剥離し、ある長さにわたって二腔になった状態をいう。

この治療のために人工血管置換術を行い、一般状態区分表のイウに該当する場合か、難治性の高血圧を合併したものが三級となる。ただし合併症の程度や手術の後遺症によってはさらに上位等級に該当する。

ちなみに難治性高血圧とは塩分背う減などの生活習慣などの修正を行ったうえで適切な薬剤三薬以上の降圧薬を適切な要領で継続投与しても、なお、収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上のもの。