今回は双極性感情障害で障害等級が問題となった事例です。
ここで障害等級は国年齢別表で定められ、より具体的な障害認定基準がある。そして認定に際して不公平がないように精神の障害にかかる等級判定ガイドラインが出ている。
等級判定ガイドラインの障害等級の目安に当てはめてみると日常生活能力の判定が2.0 日常生活能力の程度が(3)で2級または3級になる。
診断書では障害者枠でかろうじてパート勤務を続けているとする。
また備考欄では判定に困難なケースとしている。
本件では初診日に国民年金被保険者であるので2級に認定されないと受給権は発生しない。
残念ながら請求棄却とされているわけであるが決め手となっているのが病歴就労状況等申立書である。
この中で具体的な就労状況を「デイサービスに来る利用者さんと話をしたり、楽器を演奏したり、たまに農作業もしています」としている。
この状況と診断書の記載(ストレス状況が憎悪したときには日常生活能力及び労働能力が阻害される危険性がある)と照らし合わせてみれば労働能力はあるとみてよい。
とすると障害の状態は2級には該当しないと考えられる。