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前回は障害年金支給要件で初診日要件が保険料納付要件と障害認定日の起算点となることから重要であることを述べました。
次に保険料納付要件とは何でしょうか。
障害年金も保険である以上保険料を払わなければなりません。しかし生存権保障(憲法25条1項)の趣旨を受けて労働能力を失われた者の生活を保障するものであることから必ず保険料をすべて納めなければならないものではありません。すなわち被保険者期間の3分の2保険料納付済期間、免除期間があれば足ります。この免除期間とは法定免除期間、申請免除期間とに分かれ、申請免除の場合は全額、4分の3,2分の1,4分の1免除に分かれます。当然4分の3,2分の1,4分の1免除の場合はその分の保険料を払わなければ未納となります。また、保険料納付要件は初診日の前日で判断しますが、これは初診日後に保険料を納めたとしても納付要件には含めない趣旨です。この例外となるのが法定免除で初診日以後に記録訂正された場合に納付要件に含めます。
次に平成38年4月1日前に初診日がある場合には初診日の前日においてその前前月までの1年間未納がなければ納付要件を満たします。
次に障害等級該当性要件とは何でしょうか。
前述のとうり障害年金は労働能力が失われた場合に生活保障をする趣旨です。
ただし被用者年金である厚生年金は労働能力が失われるところまでいかなくとも著しく困難な状態になれば保証する。
そこで、障害等級を簡単に定義すれば1級が障害により日常生活ができない状態、2級が日常生活が著しく困難な状態、3級が労働が著しく困難な状態をいいます。
ここで注意してほしいのは障害等級は客観的に判断しなければなりません。単に働いているから障害等級に該当しないと見てはならないということです。障害年金の額は低いことから働かなければ生活を成り立たせることができない人もいるからです。